わかるかな?流氷Q&A


Q1 流氷はどうやってできるのか?
 普通の海は上下の水が混ざり合いながら冷えていきます。そのため深いほど冷えにくい!ところが、オホーツク海は、海面から50mまでは甘く塩分濃度の薄い海水、50m以下は塩辛く塩分濃度の濃い海水の2層に分かれています。この2層は混ざることはないので、オホーツク海は水深50mの浅い海とも言えます。よって、海水の凍る温度の-1.8度に短時間で達し、毎年流氷を見ることができるのです。しかし、同緯度に位置するが、水深の深い太平洋では、対流する時間が長いので-1.8度になる前に春が訪れるのです。北半球の凍る海を見ますと、オホーツク海は最も南に位置する凍る海ということがわかります。オホーツク海は流氷の南の限界なのです。


Q2 流氷の温度は大体マイナス何度ですか?
 薄い流氷は海氷が凍る温度の-1.8℃です。厚い流氷で気温がマイナスの冬は、流氷表面は気温とほぼ同じなので流氷の平均温度は気温と-1.8℃の中間の温度です。春になると表面の雪は融けて0℃になり、流氷の底は-1.8℃なので平均的には-1℃程度です。


Q3 流氷にはどのようなものが含まれているのですか?
 流氷には、海水中の塩と植物プランクトンが含まれています。植物プランクトンは、流氷の底面に付着しているのが有名ですが流氷内にも取り込まれています。


Q4 流氷はどのくらいの時間で融けるのですか?
 3月の中旬になると、気温が-1.8℃(凍る温度)以上になり徐々に融け始めて、4月の下旬には融けるので、およそ1か月半かかります。


Q5 流氷の中で一番大きいものは何cmですか。また一番小さいものは何cmですか?
 一番小さいものは、出来たばかりの数mmの氷晶、大きい流氷の場合は、静かな海で形成されるので、数十kmに及ぶこともあります。


Q6 流氷はどこまで続いていますか?
 寒い年では数十km続くときもありますが、波や風の影響で割れたり、くっついたりを繰り返すので、数m程度から数kmと思えばいいでしょう。


Q7 流氷の厚さや硬さはどのくらい? 
 春がちかづき、気温が海水の凍る温度(-1.8℃)よりも暖かくなると、氷の成長は止まり、溶け始めます。
 オホーツク海の氷が最も厚くなるのは、成長が止まる3月の中頃で、オホーツク海の北部で厚さ約1m、北海道付近では40〜50pです。
 オホーツク海の北部で厚さ約1m程度なら、はるかに寒い北極海では10m以上にもなると思うかもしれません。が実は、寒気の激しい北極海でも、1年氷の最大の厚さは2〜3m程度です。不思議に思うかもしれませんが、冷たい海氷自体が断熱材となって、厚くなればなるほど、氷の成長がにぶくなるからです。
 山のような高い氷丘や氷丘脈は、いくつもの氷板が重なりあって出来るものです。


Q8 流氷の塩分を海水と比較するとどうなのか?
 1sの海氷を溶かした水に含まれる塩分の量(濃さ)を「海氷の塩分」といいます。凍る前の海水1sには、約31〜33gの塩分が含まれていますが、海氷1sには、10〜12gの塩分しか含まれていません。もとの海水の塩分の大部分が、氷から吐き出されて海中に沈んでいったためです。


Q9 北海道沿岸の流氷はオホーツク海のどこで生まれたものなのでしょうか?
 流氷はどこからくるのか?この謎を明らかにするために、元流氷科学センター所長の青田昌秋氏が、平成5年から6年にかけての流氷時期に、アルゴス・ブイという発信機付きのブイを使って調査したことがあります。このとき、アムール川河口に放ったブイは、北海道まで流れ着かずにサハリン北方の海岸に凍りついて動かなくなってしまいました。サハリン北東部のオホーツク海の流氷の上に載せた2台のブイは、北風にのって、毎秒30数p、これは風速の2〜3%の早さだそうですが、南下を続け、北海道沿岸に達しました。このことから、サハリン北東部の海で生まれた流氷が北海道まで流れてきていることがわかりました。
 その後の衛星観測によると、オホーツク海の一番北側ではシベリアからの寒い北風が海に吹き出すために、海岸で次々と薄い海氷が発生しては流され、海が開いてまた凍って氷が流されることを繰り返します。氷は東カラフト海流に乗ってサハリン東岸に沿って流れ、寒さで氷が厚くなりながら北海道までやってくるのです。
 1月下旬には北海道沖の海も、結氷温度-1.8℃まで冷えて、凍り始めます。私たちがこの沿岸で見ている流氷は、ロシア生まれの舶来氷と北海道沖の国産氷が交じり合ったものなのです。


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